いつもは現場の様子を記事にしていますが、
たまにはコラム的なお話をさせて下さい。
「消防署が建物に来て、査察に入った」
「消防設備点検をやって下さいと言われた」
なんてキッカケでお問い合わせいただきます。
その消防署の査察に関するお話です。
【消防査察(立入検査)】
ランダムで消防さんが建物の検査に来ます。
※査察がどういう基準や期間で見て回ってるのかは業者は勿論知りません
基本的には事前通知した上で
所轄消防署の予防課さんが現地に来て
・建物構造の確認
・避難通路の確認
・消防設備が適切に設置されてるか※
・防火管理体制の確認
あたりを見て回る訳です。
ここでよく勘違いされるのが、
※「消防査察イコール消防設備点検」
だと思ってるお客様がとても多いです。
これは間違いですので気を付けて下さい。
あくまで査察は消防さんによる
建物全体的な外観の確認です。
我々のように半年に1度、
実際に動作確認をする
消防設備点検とは全く別になります。
ご注意下さい。
消防さん側からも一言お伝え頂けるとありがたいです。
【立入検査結果通知書】
消防さんが見て回った結果、
どうだったのかが書類で後日郵送されます。
それが「立入検査結果通知書」です。

これが実物です。
とある消防さんが出した書類です。
指摘事項がなければ「無し」にチェックが入り、
不備はありませんでした、という意味になります。
建物としては引き続き防火管理や消防設備点検を
定期的にしっかりやって下さいね、という塩梅。
お咎めなし、とでも言いますか。

※メールやFAXが不可の自治体も多いと思います、参考までにして下さい
不備があるとご覧のような該当箇所に
チェックが入っていて、
不備を是正しなくてはなりません。
(※チェックが入ってない所は不備がないor該当しない、という意味です)
この書類であれば
⑤消防設備等の点検を実施・結果報告すること
が行われてないので「不備あり」です。
法令に違反しているため
点検を実施しなさい、と言う指導が出ています。
で、その不備をいつまでに是正するのか?
先に書類で報告する必要があります。
その書類が次の「改修計画報告書」です。
【改修計画報告書】

先にもお伝えしましたが、
いつまでに不備を直すのか?
その予定を書類で提出しなければなりません。
それが「改修計画報告書」です。
なお今まで紹介した
立入検査結果通知書や改善計画報告書は
各自治体によって書式や名称が異なります。
参考までにご覧下さい。
立入検査結果通知書に
不備があればセットでこの
改修報告計画書も
郵送されてくるかと思います。
こちらを先に記入して郵送などで対応して下さい。
具体的に言えば、
防災屋さんに点検の見積りを取り
注文を出した上で
「〇〇防災にて〇月中に点検実施予定」
などと記載して提出して下さい。
(※先にも記載の通り、提出方法は各自治体の指示に従って下さい)
我々防災屋が作成する点検書類とは
別ですのでご注意頂ければ幸いです。
必ず先に「改修報告計画書」を
消防署へ提出するのが大事です。
(※提出期限がかなり短いです、ご注意を)
そして後日、防災屋に消防設備点検を依頼・実施し、
「点検結果報告書」を作成して貰う運びです。
(※出来る限り建物から近い防災屋さんを選びましょう)
そして点検結果報告書を消防署へ提出。
以後、半年に1度、点検を定期的に実施して下さい。
【最後に】
これは余談になりますが…
全国の消防さんにお願い事です。
今回のように消防設備点検を実施しなさいと
立入検査結果通知書で指導される際に
出来る事ならば
「点検報告の対象となる設備名」
を記載して頂けるととても有難いです。
消火器・自火報・避難器具・誘導灯
等と一言、書いて欲しいのです。
というのも何が設置されているのか
建物オーナーさんは基本分からないし、
我々業者が現地に足を運んでも
見落とす事がどうしてもあるからです。
(例:共同住宅バルコニーの吊り下げ式避難はしご)
あとは「法令設置」なのか「任意設置」なのか。
そこも可能であれば記載していただると
我々も適切に点検報告が出来るかなと思います。
「立入検査結果通知書」や
「改修計画報告書」
が届いたらどうしたら良いのか?
見方がよく分からない、なんて方に
少しでもお力になれば幸いです。
長文、大変失礼いたしました。
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